漫画を描こう「背景 後編」

では今回は後編という事で実際に背景を描いてみましょう!
まずは大まかなラフを描きます。

とりあえず1ペ−ジ目の1コマ目なので、街の遠景を描いてこういう世界観なんだというのを伝えるための重要なコマです。
で、描いたラフがコチラ

どういう背景を描こうかなと考えて、以下の事に重点を置く事に決めました。
・街の遠景
・山と海に囲まれた港街

で、次に下書きです

重点を置いたわりにはいきなり無視しております。
ラフとは似ても似つかない感じになってしまいました。

今回は前編で説明した「二点透視」のみを使って描こうと思ったので
分かりやすいように描いてみました。

まずは水平線で目線の高さを決めます。
水平線の高さによってアオリやフカン具合が決まりますが、今回はとりあえず真ん中あたりにしてみました。

次に建物を描いていくのですが、いきなり建物の形を描いて細かいディテールを描いて…とやると途方もない作業のような気がしてきます。
なので、上の画像のようにまずは四角いブロックを配置していき、
そのブロックによって建物の位置や大きさを決めていきます。
上の画像がブロックを配置し終えた時のものです。

とりあえずこれだけでもなんとなく街っぽく見えます。

今回は普通の街じゃ面白くないなぁという事で、大きな城壁のような門を書いて「城跡に作った街」のような感じにしてみました。

ちなみに上の画像にパースの線を描いてみると…

この背景自体はほぼ2つの消失点(VP:バニシングポイント)を使ってパースを取っています。
ほんとはもう何点か消失点がありますが、とりあえず1セットの消失点があればだいたいは描けちゃうもんです。
そしてこの配置さえできれば後はこのブロックを建物らしく描いてあげればいいだけです。
それがコチラです。

それっぽいディテールを描き込むだけで街っぽくなったじゃありませんか!

建物のデザインもまずは大まかに描いておき、下書きやペン入れ時に細かい部分をちまちまと描いていきます。
私はかなりアドリブが入るので、その時の気分でかなり変わったりしてしまいます。

背景やパース取りの練習のために街を描くとかめんどくさい!という人はまず自分の家でも描いてみるといいですよ!

住み慣れた家なので細かいとこもわかる分、パースが狂ってたりしても気づきやすかったりします。

パースについては細かい事を追求し出すとキリがないので、とりあえず基本知識くらいは覚えておきましょう。

今の時代は安価な3Dモデリングソフトもあるので、それを使えば自分でパースを取らなくてもパソコン様がラクチン!な方法もあるのですが、パースというのは背景だけでなくキャラクター(人物画)にも関わってくるので覚えておいてまず損はしません。

最初は難しいかもしれませんが、とりあえず練習あるのみです!
まぁ私も背景を描くのは好きじゃないし苦手なので偉そうな事言えませんけどね

・・・・この講座は下書き編のときにやったほうがよかったね(エヘ